老人の一人暮らしはいつまで可能?安心生活に何歳までより大切な事

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介護
訪問マッサージの仕事で、数多くの一人暮らしの高齢者である老人のお宅に伺っています。その中で自宅から老人ホーム等へという方も沢山見てきました。
一人暮らしがいつまで可能かは年齢ではなく、その方の身体の状態しだい!一人暮らしがいつまでかを判断をする際のポイントと今からしておくべき事など書いていきます。
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老人とは

一人暮らしがいつまで可能かは年齢では決められないと話しましたが、平均的なある程度の年齢は知っておくべきかと思います。
その前に、老人とはいくつぐらいの人を指すのでしょう。
老人とは
老年基礎年金の支給は65歳から。老人福祉法という老人に対する、心身の健康の保持及び生活の安定のための法律も受けられる方は65歳以上です。介護が必要な人を支える仕組み、介護保険制度について定めた法律、介護保険法でも、介護認定を受けられるのは基本は65歳以上(特定疾病があれば40歳以上)。
このような日本の法律を見ても、老人というのはだいたい65歳以上の方を指す場合が多いでしょう。ですが、正直、今65歳と老人という言葉が似合わないぐらい元気な高齢の方が多いように思います。実際の一人暮らしをいつまでと心配されている老人の方の年齢は75歳~90歳ぐらいの方が多いように私は感じます。

老人の一人暮らしはいつまでか?何歳まで大丈夫?

この記事を見られている方の多くは、親御さんの一人暮らしを心配されているというお子さんだとおもいます。では、皆さんの親御さんはおいくつぐらいでしょうか?
私の仕事、訪問マッサージを受けられる条件の一つに、ご自身で交通機関に乗っての移動が困難という条件がある事から、車の運転をされていない方ばかりにお伺いしています。その中で、80歳代でのお一人暮らしの方は、少なくありませんが、正直90歳代で一人暮らしという方は片手で数える程です。また、お一人暮らしの老人は女性が多いように感じます。平均寿命が女性が高いという事もありますが、女性は家事全般をこなせる方が多いので日常生活に問題なく一人暮らしができていることも大きな要因になっていると思います。

老人の人口の推移をまず把握しよう

65歳以上の高齢者が全人口の21%を占める超高齢化社会と言われる日本。2021年は人口が前年度に比べ減少していますが、高齢者の人口は増えており、全人口の29.1%と過去最高になっています。この数値は世界でもトップレベル。年々老人の数は増え続けています。

老人の一人暮らしの人数

高齢者が増えているので、一人暮らしの数も増えているのは想像がつくかと思いますが、詳しく見ていきます。
令和2年の高齢社会白書によると、で、65歳以上の男性の15%、女性の22.1%が一人暮らしという事です。昭和55年には男性4.3%、女性11.2%だったとの事から増加傾向なのが分かります

老人の一人暮らしの平均年齢

こちらは令和元年の国民生活基礎調査によるものですが、65歳以上の一人暮らし高齢者の中で、男性は65歳〜69歳が一番多く30%、そこから5歳刻みで、26%、18%、12%、となり、85歳以上が11%となっています。
女性は、75歳〜79歳が一番多く22%ついで85歳以上が21%、80歳〜84歳が20%、70歳〜74歳が19%、65歳〜69歳が最も少なく16%でした。やはり女性の方が一人暮らしの平均年齢も高いようですね。

健康寿命もひとつのポイント

健康寿命とは、健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間の事をいいます。2021年のもので、男性が72.68歳、女性が75.38歳となっています。

あくまでここでは、年齢で区切られていますが、実際の現場を見ているものからすると、高齢者のひとり暮らしがいつまで大丈夫かは、やはり年齢でくぎるのは難しいように思います。場合によっては、お若くても病気により、なんらかの援助を受けている方もいますし、またその逆に90歳を超えてもとてもお元気な方もいます。その方のお体や認知機能などの状態が、一人暮らしをいつまで続けられるかの判断になると思います。ただ、最低でも上記の年齢ぐらいになる前には一人暮らしができなくなった時の事を考え、準備しておいた方がよいと思います。

介護の準備に必要なもの

高齢者の方はいつお体の状態が変化してもおかしくありません。例えば転倒してしまい急に一人で暮らしていけなくなることも少なくないので、そんな時にバタバタしないために、それ以前に少しシュミレーションができるとよいと思います。

 

高齢者の一人暮らしで自立生活の指標となるのは

介護の現場でよく聞く言葉にADL(日常生活動作)とQOL(生活の質)という事があります。

ADLとは

日常生活を送るために最低限必要な動作の事をいいます。食事、着替え、排泄、入浴、起き上がりや立ち上がりなどの姿勢を変える動作、身だしなみを整える動作、ベットから椅子への移動などの動作の事をいいます。

入浴だけであれば、デイサービスでのみ入浴する方も大勢いますが、その他の動作ができなくなってくると、一人暮らしに赤信号がでます。

 

QOLとは

生活の質と書きましたが、ただ長生きするだけでなく、より良く、その人らしく充実した生活が遅れているかという事になります。QOLは「身体的・精神的な健康状態である生命の質」「生活機能である生活の質」「社会性である人生の質」の3つの要素からなります。身体的という事が入ってくるので、ADLもこの中に含まれてきます。

 

QOLを下げる要因

この生活の質を下げる要因となることに以下のものがあります。

  • 食生活の乱れ(食事、栄養をあまりとれない)
  • 活動量・運動量の低下
  • 過度の疲労やストレス
  • 慢性の痛み
  • 貧困
  • 心身の老いや衰え(フレイユ)

老人の一人暮らし、QOLが下がってきた時は、要注意です。

 

老人の一人暮らしでの問題点や不安な点

では、高齢者の一人暮らしがいつまで続けられるかの判断の際出てくる、問題点や不安点を実際の現場でお聞きする内容を踏まえて書いていきます。いつまで親御さんの一人暮らしが可能か悩まれている人は以下の情報を親御さんの生活の中から確認し、判断材料にして頂ければと思います。

 

健康面の不安

まずは、健康面での不安が一番に出てくるのではないでしょうか?高齢者の方はだいたい月1回程度は病院へ行っている場合が多いですが、突発的な体調不良に自分で対処できるか不安という声が、ご本人たちからだけでなく、ご家族から多い意見です。そんか方には見守りグッズがおすすめです!

見守りカメラ
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離れた親が心配。高・低心拍で連絡くる高齢者見守りグッズがあった

突発的な体調不良でない場合、私がお伺いしている方だと、腰や膝など体の痛み、四肢のしびれ・麻痺などの症状ががひどくなってしまい、お一人での生活が厳しく、なんらかの手助け・サービスが必要になっていくという方は多く見られます。

 

認知機能の低下

お体が思うように動かなくなるという話と同じぐらい多いご家族からの相談が認知機能の低下。

以前はできていた電気器具などの操作に戸惑っている。お風呂の空焚きがあった。水が出しっぱなしになっていたなど様々な事がありますが、まずそんな場合はそれが一回きりなのか、度々起こっているのかを把握しましょう。度々起こってくると、認知機能の低下を疑ってもよいかもしれません。

困る高齢者

電話等で、話している内容のつじつまが合わないなど確認できる事もあるかもしれませんが、生活環境の変化、例えば、部屋が散らかっていることが多くなったなど、以前と変わった点がないかなども確認する必要がでてくるかもしれません。

 

お風呂やトイレの問題

身体の痛みや体を動かすのが辛いなどの理由からお風呂に入れなくなってくる方もいらっしゃいます。衛生面を考えた場合でも何週間もお風呂に入らないことをほおっておくわけにはいきません。特にお風呂は足を上げるのが難しくなるなど、体に痛みがある方は、入浴に関するサポートがまず必要になる場合もすくなくありません。

また、排泄面でも、頻繁に服を汚すなど失敗することが増えていないかなど注意していただいた方がよいかと思います。

食事・買い物

食事や買い物も生活していく上では大切です。食事は作れなくても、買い物に出かけられれば今は出来合いのものやすぐに食べられるものが多く売っていますので、まださほど問題にはなりません。ですが、買い物に出られなくなった場合、食品や生活用品を買うこともできなくなってきます。

サポートが必要な高齢者

その際は、買い物してもらうサービスや宅配サービスなどなんらかのサポートが必要かと思います。

 

お金の管理はできているか

介護認定の調査の際にもお金の管理・薬の管理はご自身ででできているか確認されるそうです。買い物は自分でできているという方でも、ご銭がたくさん溜まっていて、お札ばかりで払っているという方もいらっしゃいます。お金の事は親子でも聞きにくい部分はあるかもしれませんが、一緒に買い物に行って、お金を払う様子を見てみたりしてもよいかもしれません。

また認知症の方でよく聞くのがお金がなくなったというお話。そんな話が頻繁に出て、事実と違う場合は認知機能の低下も一緒に疑わなくてはいけないかもしれません。

 

介護施設も早めに調べておこう!

まず一人暮らしがいつまで可能かを判断する為には、上記でお話ししてきたような問題点が起こっていないかを確認することが必要です!
また、一人暮らしが難しくなってきたとき、介護施設へ入居という案も考えているのであれば、高齢者施設の種類も知っておくとよいでしょう。施設によって、終身制でない施設もあり、施設から施設とうのも考えなくてはなりません。
老人ホーム
入居タイプの高齢者施設、いわゆる老人ホームは、お出かけなどがある程度自由にできる、自立度が高めの方におすすめの施設から病院に近いタイプの施設まで様々あります。大まかな種類は以下の通りです。

要介護者向けの施設

こちらは介護認定を受けている方向けの施設です。
〈公的施設〉 〈民間施設〉
特別養護老人ホーム(特養) 介護付き有料老人ホーム
介護老人保健施設(老健) 住宅型有料老人ホーム
介護療養型医療施設(2024年廃止予定)
介護医療院

公的施設は、介護度の高い方や低所得者支援に重点があり、費用が安い、そのため入居待ちがながくなりやすいと言われています。更に介護認定を受けていても、要支援では使えない施設ばかりです。また、介護療養型医療施設は急性の疾患から回復期にある寝たきりで医療が必要な方を受け入れる医療施設です。なので、親御さんの最後の施設とはならないことが多いようです。

民間施設でも要支援の方が入れるかはその施設によって違うので、確認が必要になります。民間施設の方が、公的施設よりサービスが充実しているところが多いようです。

 

要介護者向け施設の特徴

  • 特別養護老人ホーム
    後で詳しく説明しますが、終身利用も可能で、長く介護を受けながら生活できる施設です。
  • 介護老人保健施設
    介護を受けながらも在宅復帰を目指しながらリハビリをする施設。
  • 介護療養型医療施設(2024年廃止予定)
    病状は安定期だが医療が必要な介護1以上の人が入れる長期療養型施設
  • 介護医療院
    介護が必要な方の長期療養と生活支援を目的とした施設

介護療養型医療施設は医療保険の対象となる療養型病院との違いがなくなったとのことから廃止が決定しています。

民間施設の介護付きと住宅型の違いは、介護サービスが住宅型は他業者と提携となる事です。なので、住宅型有料老人ホームは要介護者向けなのですが、自立の方や介護度の低い方の入居が多いようです。

 

自立した方向けの施設

自立した方とは、介護サービスを必要としない方と思って頂くとよいかと思います。

【公的施設】 【民間施設】
ケアハウス(軽費老人ホーム) サービス付き高齢者向け住宅
シニア向け分譲住宅
健康型有料老人ホーム

こちらも公的な方は値段が安く、民間施設の方が値段は高くなりますが、サービスは充実している傾向にあります。介護サービスを必要としない人向けとお話ししましたが、介護認定を受けていないと入れない施設もありますので、次に詳しく書いていきます。

 

自立した方向けの施設の特徴

  • ケアハウス
    自宅での生活が困難な人向け、要支援1以上の方が入れる施設
  • サービス付き高齢者向け住宅
    高齢者向けの自由度が高い生活ができながら、安否確認や生活相談ができる賃貸住宅
  • シニア向け分譲住宅
    バリアフリー設計など高齢者が暮らしやすい住宅
  • 健康型有料老人ホーム
    自立した生活を送れる、本格的介護が必要ない高齢者が対象の施設

 

終身利用が可能な施設は限られる

終身利用、いわゆる終の棲家が可能な施設は、介護付き有料老人ホーム、特別養護老人ホーム、介護医療院、ケアハウスになります。これ以外の施設に入居した場合は途中で退去しなけらばならないケースも出てきますので、確認しておくとよいでしょう。最初は自立型の施設に入居し、介護が必要になってきたら、終身利用の可能な施設へといった感じもあります。

ご自宅で介護生活を送っていたけど、限界かなと感じている方は、最初から終身利用が可能な施設へ入所しておいた方がよいかもしれません。

 

老人の一人暮らしいつまで大丈夫かな思ったときからしておくとよいこと

親御さんのお体の状態により変化はするとおもいますが、どのような施設が自分の親に合っているのか、早めに調べておくとよいかと思います。
もちろん、ケアマネージャーがついてる方は、ケアマネさんに相談すると、何か所か提案があるかと思いますが、正直ケアマネージャーさんの経験値がものをいうところもあると思いますので、本当に親御さんに合ったところを見つけたいのであれば、お子さんたちがご自身でも探されることをおすすめします。
また入居したいと思っていも場所によっては、すぐに入れないことも多いという点からも、早めに希望の老人ホームを見つけておくことよいでしょう。
一人暮らしの高齢者の方々自身も、いつまで一人で暮らせるかなという不安を持っている方は多いですが、子どもには迷惑をかけたくないという方が多い。お子さんにはつい大丈夫と答えがちなので、本人の話だけでなく、ご自身の目で見て情報を得て、判断していただければと思います。
今できている事、できていない事、一人暮らしで困っていることなどの情報を得つつ、今から老人ホームの検索も視野に入れ、今後の介護を考えていかれるとよいと思います。↓↓↓
親御さんにもあなたご自身にも安心して暮らしてもらえるよう、お役に立てれば幸いです。
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