介護の事どれくら知っていますか?デイサービス・高齢者の多い訪問マッサージでの仕事をしていると、介護認定の事などもっと知っていたら、介護者の方であるご家族の負担が減るのでは?と思うケースも少なくありません。介護する、あなたの生活を守るために、知っておくべき介護の事、最近増えてきたダブルケアの事書いていきます。
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介護現場で実際にみた、とうとう介護がはじまったケース
上記で書いたように、私は介護の現場を近くで見る様な仕事をしています。様々な介護の様子を見ていたことと、親の最後にそばにいたいという思いもあり、両親から離れて暮らしていましたが、将来いつかくる、親の介護を考えて近くに引っ越してきました。離れた介護は大変そうなので…。
私が介護に備えて近くに引っ越そうと決めた出来事
私には子供が2人います。下の子の出産直後、里帰りをしていました。その里帰りを丁度終え、自宅に帰った時、上の子とインフルエンザにかかりました。そのインフルエンザが父にもうつっていました。
父は以前から身体が強い方ではなかったのですが、インフルエンザをきっかけに心臓が一度とまり、その後のカテーテル治療ではうまく行かず、ペースメーカーを入れる事になりました。ありがたいことに、その後介護に進むことはなく、以前通り暮らしている父。
でも、その事をきっかけに、今後やはり近くで介護ができるようにしておきたいと思い、実家の近くに引っ越しを決意しました。いつかは自分にも来ると思っていた介護。それが本当にすぐ近くに感じ、いつそうなってもおかしくない時期なのだなと感じました。
30代で親の介護、自分の時間は好きにはとれない
以前の勤務先に、30代半ばで、お母さんの介護をされている方がいました。当時は会社の飲み会的なものがあっても、前もって予定が分かっていないとお母さんの介護があってこれないといった状態でした。
そして数年後、本格的な親の介護の為、会社を辞めてしまいました。
20代や30代でも突然親の介護が始まる事なんて少なくないのです。
叔母の介護がとうとう始まった
私の叔母も3年ほど前から認知症と診断されました。
叔母は農家をしていて、とても話好きでした。最初は何回も同じことを聞かれる程度でしたが、それが3年たち、農家は続けられなくなり辞めてしまいました。今は週3回程、1日のデイサービスに行っています。私が話しかけても頷くだけでほとんど会話はできない状態です。おそらく私の事も分かっていないと思います。70代の叔母、認知症の進行が速いのを感じます。その分、介護している方は大変。
叔母の介護をしているのはいとこですが、子供が3人。まだ一番下は保育園児です。いわゆすダブルケア。このダブルケアの状態の方も増えてきているように感じます。介護認定などの話を書く前に、次からまず、ダブルケアの話を書いていきます。
ダブルケアが辛い。まずは、ダブルケアの定義とは?
ダブルケアとは我が子の育児と親の介護を同時に行わなければいけない状況の事です。
平成28年にだされた、厚生労働省のダブルケアをしている年齢調べでは、ほぼ30代から40代という結果。
平成30年の女性の平均初婚年齢が29.4歳、男性は31.3歳。そして、第一子の平均出産年齢が30.7歳ということですから、子育て中に親の介護が始まる人が多くなっているのもうなずけます。
小学生の子供だけならなんとかなるかもしれませんが、赤ちゃんやイヤイヤ期などまだ小さな子供がいて、そこに親の介護が加わったら、とうてい1人ではどうにもならない状態になると思います。私は親の介護が本格的に始まっているわけではありませんが、育児だけでも辛いと感じることがあるのに、親の介護も加わったらと思うと、考えるだけで辛くなります。
そして育児も介護も女性にどうしても負担が大きくかかることが多い。同じ女性としてその負担を少しでも減らせるお手伝いにこの記事がなれば幸いです。
ダブルケアでの問題点
ダブルケアでの問題は育児との両日ですよね。最初にも書きましたが、どうしても女性であるママにかかる負担がおおきくなりやすいです。また仕事をしている人だと働き方や、離職問題も出てきます。ですが、育児も介護もお金が全くかからないわけではないので、できれば離職せずに両立できればと思います。私の場合はですが、仕事に生きがいを感じているタイプなので、女性だけが我慢して仕事をやめ、育児や介護の負担を全て追う必要はないのではと思います。
また、お仕事をされていない方でも、お子さんが小さいうちは、介護でも保育園の申請はできますので、考えてみてもよいかもしれません。
介護・ダブルケアが辛くならないようにサポートや支援はある?
ダブルケアのサポートや支援はまだ少ないように思います。
下記でかいていきますが、介護保険を上手く利用していく事で、まず介護の負担を減らせます。とりあえず、介護か育児のどちらかの負担を減らすのは、ダブルケアを辛くしないうえでは、とても大切です。
ダブルケアの相談窓口
介護認定が受けられている状態であれば、介護の事をケアマネージャーさんに相談されるとよいと思いますが、まだ認定を受けていな方、または、非該当・認定を受けられたかった方は、地域包括支援センターで相談されてもよいかと思います。ただ、介護認定が下りている方とは違って、ケアマネさんが付くわけではないので、自分で色々調べる事も必要だと思います。
とうとう介護が始まった。まずは介護認定を!
お身体の状態にもよりますが、介護認定が受けられれば、介護者の負担は減らすことができます。
介護認定とは
介護認定とはその方が、どのような介護がどのくらい必要か?を判断するものです。
介護認定は、65歳以上であれば受けられますし、40歳以上65歳未満の方でも16種類の疾病があると受けることができます。
16種類の疾病とは、治療困難な末期がん、関節リウマチ、筋委縮性側索硬化症(ALS)、後縦靭帯骨化症、骨折を伴う骨粗鬆症、認知症、パーキンソン病関連疾患、脊髄小脳変性症(SCD)、脊柱管狭窄症、早老症、多系統萎縮症(MSA)、糖尿病が原因で起こる合併症、脳血管疾患、閉塞性動脈硬化症、慢性閉塞性肺疾患、著しい変形性関節症です。
但し、年齢になれば、疾患があれば、だれもが受けれられるというものではないのです。
介護認定を受ける為には
ダブルケアも含めて、家族に介護が必要かなと感じたら、まず、地域包括支援センターに相談するのがよいかと思います。
地域包括支援センターとは、地域の介護についての相談口です。
そこで、介護が必要と判断されれば、介護認定のお話が出ると思います。地域包括支援センターで手続きの方法など教えてくれると思いますが、簡単な流れを書いておきます。申請は市区町村で行います。
申請をしたら認定調査が行われます。訪問調査とかかりつけの医師の意見書をもとに判断されます。約1か月ほどかかります。訪問調査は家族が立ち会われることをお勧めします。普段の生活のありのままを見てもらって、出来ないこと困っている事をしっかりとお伝えすることをおすすめします。
認定結果は、は非該当(自立)、要支援1.2、要介護1〜5と認定されます。この7段階の介護度によって使えるサービス、いわゆるヘルパーさんにきてもらったり、デイサービスに通ったり、ショートステイにお泊りにいってもらったりと、受けられるサービスが変わってきます。要支援1より介護に1の方が介護保険で使えるサービスは多くなります。
先に書きましたが、介護認定を受ける際にかかりつけ医の意見書が必要となります。つまり普段から病院へ通院されているという事。介護認定はだれもが認定されるわけではありません。介護が必要とされた方のみ。元気な方は認定されないのです。今まで介護認定は非該当になったという方のお話も少なくありません。
辛いことなどケアマネージャーに相談しよう!
介護認定が受けられると、ケアマネージャー(以下ケアマネと省略)がつきます。介護で困ったことがあったら、どんどん相談しましょう。相談できる人がいるだけで、辛さも楽になる事もあります。そして負担を感じている部分にサービスを使ってもらえるようにしていきましょう。
ケアマネさんが、現在の介護認定で受けられる事を色々提案してくれると思います。そして、サービスを使うことになった時も、色々とデイサービスやヘルパーの事業所などとの連絡をとってくれたり仲介もしてくれます。介護、ダブルケアではとても心強い存在になります。
介護認定を受けられなかった時
介護が必要と思い、介護認定を受けようと思ったのに、非該当になってしまった方が一番大変かもしれません。
そんな方でも、介護保険関係なしで使えるものもあるので、自分や介護される側の方が何に困っているか、何を負担に感じているかをまずは考えてみるとよいと思います。
身体が痛くて、外出がなかなかできなくて介護が必要
私が今している仕事は訪問マッサージです。こちらのサービスは基本的にご自身で治療院などに通へない方で、医師の同意書が出れば、使えるサービスになります。こちらは医療保険になりますので、介護認定が受けられなかった方でも使えます。同じく訪問鍼灸も適応症であれば使えるので、お身体の痛みなどにお困りの方は検討してみはいかがでしょうか?
介護が始まったばかりで良く効くのが買い物の問題
介護の現場でお話を聞いていると、まず困りごととして多いのが、買い物。足腰が衰えてしまって、買い物に行くのが大変。重いものを買っていくのが負担というお話をよく伺います。おうちの中はとりあえず問題なくすごせているならば、宅配サービスの利用がおすすめです。
私も使っていますが、伺ている高齢者の方でも使っている方多くいらっしゃいます。
コープデリの記事は詳しくこちらに書いていますのでぜひご覧ください。↓
コープデリ宅配の感想。妊婦・ママにおすすめ!ママ友の口コミあり
次に介護が始まったばかりの方で良く聞くのが、食事の問題
食事の問題もよく伺います。家の中でも調理できないぐらい介護が必要になってしまったり、高齢男性が一人暮らしになってしまった場合などにもよく聞く問題です。高齢の男性が一人になってしまった場合、女性と違って今まで家事をしてこなかったという方も多く、女性が一人暮らしになる時より多くの問題がでやすいです。そんな方におすすめなのが宅食のサービス。まずは食事の問題から解決してみはいかがでしょうか?
1食595円~。 管理栄養士&医療専門チームが監修してくれているというのも安心ですよね。
別居中の親の生活が心配
一緒にくらしていれば、日々の様子がわかるので変化もすぐに感じ取れるとおもいますが、一緒に住んでいなかったり、遠くに住んでいたりするとそうもいかないですよね。そんな方には、こんな商品もおすすめです。
在宅の状況が分かる、家の様子がカメラで見られる、会話ができるなどの「見守り機能」があります。こちらは介護保険の適用になる商品もあるようです!
大丈夫かな?と心配になり始めた時は使ってみてはいかかでしょうか?
介護がストレス、もう限界となる前に入居も考えてみよう
いわゆる老人ホームは介護認定をうけていなくても入れる、サービス付き高齢者住宅などもあります。ただ、入居となるとやはりお金がかかってくることではありますので、金額との相談といったことはでてくると思います。よくあるのが、自分で面倒を見なくてはと思われる方も少なくありませんが、介護でヘトヘトになってしまったり、イライラしてしまったり、まして自分の身体を壊してしまってま元も子もないです。自分の親であっても、自分の人生を犠牲にしなくてもよいと私は思います。ぜひ無料相談からしてみてください。
介護・ダブルケアは一人で辛さを抱えすぎず、頼れるものは頼って対策を!
私は保育園と小学生の子供の母です。両親はまだ本格的な介護が必要な状態ではありませんが、2人目出産直後、父がペースメーカーを入れる手術をしたことがあり、その直後の帰省はダブルケアに近かった様に思います。その時、些細な事に涙が出てきたことがあり、産後のホルモンバランスの変化もあったと思いますが、これが本格的なダブルケア・介護のスタートでは産後うつの可能性もあったかとおもいます。実家に行った時も以前はご飯の準備など、全て母に任せていましたが、今では兄弟で集まった際は私が主となり台所に立つことも多くなり、少しづつ介護が近づいているのを感じています。そして女性ができる事が多いので、女性の負担が多くなるのだなとも実感しています。
介護やダブルケアになった際は、まずはご家族でよく話し合われて下さい。そして、決して女性が全てを背負う必要はないと思います。旦那様のご両親であれば、あなたはサポートに回り、旦那様に主となってもらってもよいと思います。その際にも介護に事を知っているとアドバイスもしやすくなります。あなた一人で背負い込まないようご家族皆さんで取り組んでいかれるとよいと思います。
そして大切にして頂きたいのはご自身の人生。あなたが笑顔でいられるのであれば、自宅での介護ではなく、施設への入居を選んでもよいと思います。
ぜひ、あなたとあなたの家族も大切にしながら、笑顔で過ごせる介護・ダブルケアを選んでいただきたいと思います。